しまねの職人

【松江和紙てまり工房】受け継がれる素朴で優しい風合い

~糸と和紙で紡ぐ愛らしいてまり~

Vol.36

松江和紙てまり工房 絹川令子さん

国宝松江城や武家屋敷などの歴史的建造物が多く残り、
宍道湖などの美しい自然の景観も楽しむことができる島根県松江市。

そんな松江市のシンボルである松江城近くの閑静な住宅街に松江和紙てまり工房はあります。
工房の中は、民家をそのまま活かした造りで、部屋ごとにギャラリーや体験スペースとなっています。

松江和紙てまりの創設者は今回お話を伺った絹川さんのお姑さんである絹川ツネノさん。
糸を使ったてまりは多くありますが、地元の和紙を使ったとても可愛らしいてまりができたのはなぜでしょうか?
絹川令子さんにお話を伺いました。


松江和紙てまりとは

和紙てまりとはなんでしょうか
日本全国城下町には、てまり自体は残っているところはたくさんあります。
糸てまりというのが作られているところが多いんです。
もちろんてまりの地玉は同じ作りなんですけど、そこに全面的に和紙を貼ったものが和紙てまりです。
和紙てまりのデザインについて
地玉を作り、刺繍かがりを施して、その空いた空間にちぎり絵を貼り付けます。
幾何学模様の中のどこにちぎり絵を入れるとか、どういう図柄をデザインするかというのは割と(自由で)独創的ですし、一つずつ変えられます。
少し変えるだけでも全く違うものになるというのがすごく面白いです。
大体花が多いんですけれども、やっぱり花の特性っていうものがありますから確認しながら作ります。
自然のものに興味を持つとかも大切ですね。
色んな図柄を作って松江城のちぎり絵を制作したこともあります。
和紙てまりが始まったのはいつからですか
私のお姑さんが転勤で熊本に行った際に肥後てまりを習いまして、そこで糸てまりを習得して松江に帰ってきました。
ある時、子ども達が手すき和紙の工房へ校外学習で行き、和紙を持ち帰ってきました。
凄くいい和紙だなと思い、その和紙を使ってその手まりに何か使えないかと色々考え、現在の和紙てまりを作りました。
和紙てまりを引き継がれた理由は
お姑さんが具合が悪くなってきた頃、このまま和紙てまりが消滅してしまうのはもったいない、
(皆さんで)構築してきたものが、変な風に残ってしまうのは嫌だなと思っていました。
私は、物を作るのはすごく好きだったんですが、あまり針仕事とかが得意な方ではなかったんです。
でも、苦手なことでもやってみようと思い、引き継ぐことにしました。
どちらの和紙を使っていらっしゃいますか?
和紙は松江市にある出雲民藝紙工房の安部さんのところにあるものを色々使わせていただいています。
手漉きですから薄かったり厚かったり、時期によっても色合いがまた違ったりするんです。
はさみを使わずにちぎっていきます。ちぎる時に剥がすみたいな(感覚で)、やっぱり手漉き和紙ですから何層にも重ねることも、薄くすることもできるし、その切れ味がぼそぼそぼそっとしたところがまたいい味なんです。

もうちょっと足したいなと思って、貼ってもその境目があまり分からないんです。
重ねても色んなことができる可能性があり、既製のパターンではなくて、こうしたら面白いよねっていうところは、お姑さんもそうやって作り上げてきたのだと思います。
そういう新しいものを作るっていうことが面白いですね。

和紙てまり作り体験

和紙てまり作り体験について教えてください
色々な体験があります。
和紙てまり(2面まり)・和紙てまりチャーム・藍てまり・風船てまりなどがあり、
1時間程度の短時間でできるものも用意しております。小さなお子さまから体験できるものもありますね。
県外の方も増えましたね。ホームページをご覧になって探して来られます。
本人の思う形で「楽しかった!」っていう気持ちが残るような体験をしていただきたいなと思っています。

松江和紙てまり工房について

ひょんなことがきっかけとなり、お姑さんの絹川ツネノさんが作られることとなった「松江和紙てまり」。
糸かがりの組み合わせと、ちぎり絵の和紙の柔らかい色と風合いが、気持ちをほっとさせてくれます。
ひとつひとつ手作業で作られており、同じデザインであったとしても和紙のできた時期やちぎり方、糸の選び方によって実は唯一無二のものです。
松江和紙てまり工房さんではギャラリーもあり、手にとってじっくり見ることもできますので、ぜひご自身にぴったりのてまりを見つけにお越しください。

プロフィール

【和紙てまり作り体験についてはこちら】https://www.washitemari.jp/class/

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